書籍紹介
著者|田邉亨
りんご塾代表。滋賀県出身。ニューヨーク市立大学とぺンシルバニア州立大学に留学し、リベラルアーツを学ぶ。2000年9月、小学校低学年向けの「算数オリンピック」「そろばん検定」「思考力」を重視した学習教室「りんご塾」を滋賀県彦根市に設立。「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」を教育信条にした、独自の教材とメソッドで、2014年から毎年、算数オリンピックの入賞者を輩出。長年多くの児童を指導してきた経験から、算数好きな子を育てる家庭のあり方・関わり方について書籍執筆や全国での講演を行っている。
独自の算数メソッド
田邉代表の書籍
|田邉代表インタビュー
アメリカの大学で学び、帰国後に大手国際特許事務所、学習塾での勤務を経て学習塾を立ち上げました。当時はまだ集団塾が主流。子どもの理解度に関係なく授業が進み、子どもにむりやり勉強させるような塾も多かったように思います。そのスタイルに馴染めなかった私は「学年も関係なく、子どもに強制することなく、いつ来てもいつ帰ってもいい、自由な塾」を始めました。集まった子どもたちは自ら勉強するタイプではなく、長期休暇にはよく学校の宿題を塾に持ってきていました。
ドリルの中身はあまり進まないのに、表紙の裏にあるパズルや迷路は率先してやる。勉強は嫌いでもパズルやゲーム、なぞなぞは大好きなのです。
その様子に「全ての算数をクイズやパズルにしたらどうだろう?」と思ったのが教材制作のきっかけでした。試行錯誤しながら遊び要素たっぷりの教材を作り、授業に取り入れていきました。子どもたちは夢中になって取り組んでいました。
そんな塾の様子を綴ったブログを読んだ方からオファーがあり教材を出版する運びとなりました。これが2009年の話です。
しかし、塾関係者からは「パズルで遊んでいる暇はない」、「実績もない塾の教材を誰が買う?」と散々な反応でした。初めは落ち込みましたが確かにその通り。実績がない塾の教材なんて誰も買いません。
ただ、ここで言う「実績」とは中学受験の合格率や合格者数のこと。中学受験自体がない地方ではどうしようもないことでした。
同じ頃、私の教材を購入したという入塾希望者が現れました。その子がとても優秀な子でどのように指導しようか悩んでいたところに「算数オリンピックはどうか?」と助言を受けたのです。
全国どこからでも受験できる算数オリンピックは中学受験がない地域の子どもたちにとっても、当塾にとっても実力を証明する手段として非常に有効なものでした。ここから算数オリンピックへの挑戦が始まりました。
結果、その子は小6から4回連続で予選落ちとなりましたが京都大学農学部に現役合格を果たしています。予選突破に届かなかったものの、この指導法が能力を伸ばせることを確信しました。
その後は何度も改訂し、メソッドを確立していきました。最初は無理だと思った金メダル受賞者が出たのは2014年。以降、継続して受賞者を輩出しています。
冷ややかだった塾業界からの反応は180度変わりましたが、当塾の成果を正当に評価していただいたということですから大変嬉しく思っています。りんご塾も現在は全国に200教室以上広がっています。
|りんご塾代表 田邉亨
1968年、滋賀県生まれ。滋賀県出身。ニューヨーク市立大学とぺンシルバニア州立大学に留学し、リベラルアーツを学ぶ。2000年9月、小学校低学年向けの「算数オリンピック」「そろばん検定」「思考力」を重視した学習教室「りんご塾」を滋賀県彦根市に設立。「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」を教育信条にした、独自の教材とメソッドで、2014年から毎年、算数オリンピックの入賞者を輩出。りんご塾を2024年から全国に200か所以上の教室で展開中。Gakkenの「天才!!ヒマつぶしドリル」のシリーズは累計25万部突破。今まさに、最も注目されている教育者のひとり。